-おれたちの山瀬功治

 いったい本人はどういう思いを抱いているのだろうか。

 新潟戦の後半25分、ドリブルがトップスピードに乗ったところで相手選手と接触し、左ひざを痛めた。そのままうずくまり、担架に乗る直前には右の拳でピッチをたたいて痛さと、悔しさをにじませていた。02年8月には右ひざ前十字じん帯を断裂して復帰まで8カ月かかったが、今度は左足。この日訪れたクラブハウス内では松葉づえなどは使わず自力で歩いていたものの、腫れがひき次第手術を受ける予定で、今季中の復帰は絶望となった。

 右に続いて左まで。おれたちは大きな怪我をしたことがないからわからない。ここまでコンディションを回復させるのにどれだけの苦労があったんだろう。最近は本当に調子が良かった。今の浦和の好調の最大の要因は山瀬と長谷部だと認識していたおれたち。再び回復してコンディションを上げて感覚を取り戻すまで、どれくらいの時間が必要なのかわからない。でも、本当に頑張ってほしい。おれたちは山瀬を忘れない。